内容紹介
遊ぶときくらい真面目にやれ――
真面目になった瞬間がない人々が作り出したニッポン喜劇の一大叙事詩
高平哲郎氏が執筆してきた原稿から代表的な作品を選び、テーマ別にまとめたシリーズ「高平哲郎スラップスティック選集」。
第2巻のテーマは、70年代以降のエンタテインメント界・サブカル界を牽引してきた高平氏が愛してやまない笑い「アチャラカ」です。
三木のり平、由利徹、クレイジーキャッツ、コント55号、渥美清、堺正章――昭和のお笑い史を彩る多士済済な面々が「アチャラカ」の文脈で語られてきました。
ですが「アチャラカ」という言葉の定義は曖昧です。
高平氏がその謎を解き明かそうとする軌跡が本書です。
タイトルに「定本」と銘打った、この一冊で「アチャラカ」の真髄が味わえる決定版です。
「稽古なんてしちゃダメなんだよ。そこからは本当の意味での笑いは生まれないもの」(萩本欽一)
萩本欽一へのインタビューも収録。
浅草で育ち、コント55号でブレイクし、テレビの世界で視聴率100%男と謳われた欽ちゃん独自のお笑い論に高平氏が迫ります。
巻末の解説は、赤塚不二夫、タモリ、高平氏とともに70年代~80年代に面白グループの一員として数々の笑いを仕掛けてきた滝大作氏が寄稿しています。