内容紹介
映画『ベイブルース』から3年。元ベイブルースの高山トモヒロ(ケツカッチン)がすべての“家族”におくる、涙と感動の自伝的小説。
宮迫博之(雨上がり決死隊)、不覚にも感涙!
「何でも知っている同期で身内だと思っていた男の、いつも笑顔で穏やかな優しいヤツだと思っていた男の....知らなかった苦悩。どんな人間の人生も細かく描けばドラマ、映画になるけど、この男の人生は濃すぎる。泣けた、泣いてしまった、不覚ッ‼」
大阪の“灰色の下町”日本橋で、町工場を営んでいた、高山一家。借金で、離れ離れになった、僕とママ。「ママ、行ったらアカン!」玄関先で、泣き叫び続けた、幼かったあの日……。
借金、母との離別、強面の大人、夜逃げ同然の引越し。目まぐるしい生活の変化のなか、貧しくも支え合って生きていく、きょうだいたち。ドロドロの作業着を着て、廃品回収業で一家を支える、父。
「知浩くん……ともくんやね?」、ある日、突然の再会を果たした高山少年は、戸惑いながらも、ママのぬくもりを取り戻しつつ、自分の夢へと突き進んでいく。NSCに入り、そして、“河もっちゃん”と、伝説の漫才コンビ「ベイブルース」結成へ。
「僕の大切な人は、なぜみんな生き急ぐのか」……。相方・河本栄得の、突然の死。そして、ママを蝕んでいく若年性アルツハイマーという病。少しずつ記憶の失われていくママが、最期を迎える前、小さなノートに書き記していた「宝物」とは!?