内容紹介
お会いしたことのない女性の写真を眺めながら勝手にその人の人生を綴りました。
貴女は貴女。私も、貴女です。――じろう
お笑いコンビ・シソンヌのじろうが、ローカルライフ・ウェブマガジン「雛形」で連載した妄想短編小説「あの子が故郷に帰るとき」を待望の書籍化! 本書は写真家の志鎌康平氏が国内外で撮り下ろした女性ポートレートをもとに、出会ったこともない全国各地の女性たちのバックストーリーを妄想だけで描き出すという、自身初の短編小説集です。女優・西田尚美さんを主人公に迎えた書き下ろしも含む全10作品を収録。
■「投げキッスをファーストキスにカウントしていいなら、私のファーストキスはこの時でした」(第一話『私と一輪車』より)
■「自分がよくいなくなるので、誰かがいなくなってもなんとも思わないのです。犬がいすぎたのも原因かもしれません」(第二話『母と別れて三千里』より)
■「多分この日から私ひとりの人生じゃなくなったんだと思います」(第三話『私のばあば。私はばあば』より)
■「私が6歳のときのことです。戸籍上で言うと20歳の頃になります」(第四話『ギターに出会って変わった私の人生』より)
ほか全10作品。